設立の趣旨

21 世紀は、科学技術・情報化の著しい進展や少子・高齢化による人口構成の変化などにより、産業構造の急速な変化、就業形態の多様化が進み、社会の姿が大きく変化していくことが予想されます。また、生活水準や教育水準の向上、自由時間の増大など社会の成熟化に伴い、人々の価値観やライフスタイルも多様化していくと考えられます。

今後、このような社会の変化に対応しながら、子どもたちからシニア世代に至る多くの人々が、生涯を通じて生きがいを持ち、豊かで充実した人生を送れるようになるためには、学校教育だけでなく、生涯にわたり学び続けることを通じて、自ら課題を見つけ、新しい知識や技術を主体的に習得していくための環境を整備することが重要です。また、次世代を担う若者たちと、豊かな知恵と経験を持つ大人たちとの交流を通じた学びあいの場も必要となるでしょう。

一方で、仕事や趣味、日常生活、あるいはコミュニティ活動などを通じて得られた技術や知識・ノウハウを、自分(たち)だけのもので終わらせるのではなく、より多くの人々に知ってもらいたい、活用してほしい、あるいはもっと仲間を増やしたい、といったニーズも今後はますます増加していくものと考えられますが、自らの技術や知識・ノウハウを教えたい人たちが、市民講師として勉強会や成果発表を実施できる場や機会は多くありません。

そこで、私たちは、これからの社会基盤として普及・浸透が進むインターネットを活用し、誰もが手軽に講座やサークルを開き学びあうことができる「くまもとインターネット市民塾」を2004年7月に開設、2006年2月より特定非営利活動法人として大学や企業等と連携した事業展開を推進しながら、豊かな生涯学習社会の実現を目指してまいりました。

2016年4月、熊本地震の発生に伴い、熊本市情報政策課からの要請を受けて、熊本市内の指定避難所間をつなぐ情報共有ネットワークの構築に参加、ICTを活用した熊本の復興と発展を支援するプロジェクトチーム「リバイブくまもと」を結成しました。

2018年1月、法人の名称を「くまもとLRネット」と改め、これまで継続してきた生涯学習支援を行う「くまもとインターネット市民塾」とICTによる地域の復興と発展を支援する「リバイブくまもと」の活動を統合、メンバーの専門スキルやノウハウを活かした社会貢献活動をこれからも継続的に展開していきたいと考えています。


設立に至った経緯

2004 年 6 月

くまもとインターネット市民塾の基本構想を立案。熊本大学総合情報基盤センターなどとの協議を開始

2004 年 7 月

ワーキングチームを発足、参加メンバーの募集や実験運用システムの構築を開始

2004 年 9 月~ 2005 年 3 月

NEXT 熊本の IT プロジェクトに採用され、実証実験を実施。

熊本大学総合情報基盤センターなどと連携しながら、 e ラーニングを活用した講座6コースを提供し、トータルで約150名の参加登録をいただいた。また、実証実験を通じて、 Moodle というオープンソースソフトウェアを使ったオンライン学習支援システムを構築しインターネット上で公開、市民にとって魅力ある学習コンテンツを開発するとともに、市民塾の運営ノウハウを蓄積した。

2006 年 2 月

熊本県よりNPO法人としての認証を取得
特定非営利活動法人くまもとインターネット市民塾として活動を開始

宇佐川 毅氏(熊本大学 工学部 教授)が理事長に就任

2014 年 7 月

木下 順弘氏(熊本大学 大学院生命科学研究部 教授)が理事長に就任

2016 年 6 月

熊本地震の発生に伴い、ICTを活用した熊本の復興と発展を支援するプロジェクトチーム「リバイブくまもと」を結成

2016 年 7 月

中野 裕司氏(熊本大学 総合情報統括センター 教授)が理事長に就任

2018 年 1 月

法人の名称を「特定非営利活動法人くまもとLRネット」に変更。目的や事業内容等も、熊本の復興や発展を支援する活動を広く包含するための見直しを実施


最終更新日時: 2018年 01月 17日(水曜日) 20:58